人財
人財マネジメント戦略
人財マネジメント戦略基本方針
「切拓く」精神と「考動力」を持つ自業員の育成に注力
当社は重要課題である「働きがいのある職場の実現」に向け、経営理念に基づき、人事理念「挑戦し、考動する人財の育成」を掲げ、人財マネジメント戦略を推進しています。当社では社員を「従業員」と呼ばず、「 自 業 員 ( じぎょういん)」と称しています。一人ひとりが従業員意識を捨て、「自らが経営する」という自覚を持って、高い成果を追求する姿勢を大切にしています。非連続的に環境変化が進む中、その変化に機敏に対応できる多様な人財を確保し、活躍できる環境を整備しています。また、適材・適職・適処遇による人財配置・抜擢を通じて、「自業員」を持続的に輩出していきます。さらに、個の力を強固な組織力に結び付けるため、経営管理職層のマネジメント力を強化するとともに、株主の皆様と価値観を共有するよう経営参画意識を高め、社会的価値・経済価値を創出していきます。
山善の人財マネジメント戦略全体像
「人づくりの経営」を支える人事理念と人財マネジメントポリシー
当社のコアコンピタンスである「切拓く」精神と「考動力」を持つ自業員を育成するため、人事理念「挑戦し、考動する人財の育成」、人財マネジメントポリシー「挑戦・考動主義」を制定しています。これにより、自業員が高い目標や困難な課題に対して、自ら考え、自主自律で現場実践できるよう後押ししています。現場での経験からの学びと、人財開発フレームワーク(P.49)による研修を組み合わせることで、個の力を徹底的に鍛え、自業員が次々に育つ企業文化を醸成していきます。
人づくりのアクションプラン”ともに”
前中期経営計画における取組み(STEP 1)
- 取組み1 複線型人事制度の導入
経営管理職層は、マネジメント職(所属組織におけるマネジメントを専門的に行う人財)とプロフェッショナル職(本人の持つ専門能力の発揮により成果を創出する人財)を選択できる複線型にすることで、個の力の特性に合わせた適材・適職・適処遇を実現できるようにしました。個人の持つ多様な能力やスキルを最大限に活かすことで、新たな付加価値を創造します。
- 取組み2 女性活躍へ向けた取組み開始
全ての社員がそれぞれの現場で成果を出すために、存分に挑戦・考動できるよう総合職と一般職を統合しました。旧一般職の中からも次期管理職となるリーダー層が出てきており、人数は毎年増加し、次世代を担う中核人財が育っています。
新中期経営計画における注力ポイント(STEP 2)
前中期経営計画では「能力が高く成果を出せる多様な人財」が活躍できる基盤の整備を重点的に行いました。新たな中期経営計画では、その多様な人財が適切に配置され、成長していけるようSTEP1で導入した制度をしっかり運用し、能力開発と組織開発を通じて、新たな付加価値を創造する「人づくりの経営」のSTEP2、自律成長支援ステージに移行します。
人財開発/組織開発
- 人財開発フレームワークの進化
非連続な環境変化に対応し、2030年ビジョンを実現するため、パーパスに基づき、経営戦略と事業戦略に連動した人財開発フレームワークを、人事制度改革と教育・研修制度拡充の両面から進化させていきます。
- 人づくり体系整備~機会提供~
取り組み
経営・事業戦略に基づくタレントマネジメント
- キャリアチェンジ基準の運用開始
経営管理職層のマネジメント職については、職位に応じて任用の年齢上限と、解除基準を新たに設けました。マネジメントコースとプロフェッショナルコースの複線型人事制度の運用により適材・適職・適処遇を実現し、能力とスキルを見極めた上で若手の抜擢を進め、組織の新陳代謝を図り、持続的な成長と発展を可能にしていきます。
経営参画意識向上の取組み
- J-ESOP制度導入
当社では、中長期的な業績向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的に、取締役等向けに業績連動型株式報酬制度を導入しています。さらに社員においても、経営参画意識を向上させ、株主様と同じ目線で価値観を共有するため、2025年4月より経営管理職層を対象に新たに社員株式給付制度(J-ESOP)を導入しました。この制度は、社 員 に高い次元での挑戦を促し、その成果に報いることを目的としています。同時に、社員の株価及び業績向上への関心を高め、これまで以上に意欲的に業務に取り組むことに寄与することが期待されます。
- 山善社員持株会
当社には、社員持株会である「山善社員投資会」があり、2025年3月末現在で持ち株比率3.84%の第5位株主となっています。近年、加入率は着実に上昇しており、社員の経営参画意識の向上に大きく貢献しています。この加入率の上昇は、社員が会社の経営に対する関心を深め、日々の業務においても経営目線から目的を明確にし、主体的に考え、取り組む姿勢を育む土壌を形成しています。
ダイバーシティ
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進
当社は経営理念である「人づくりの経営(人を活かし 自業員を育成する)」のもと、「DE&I:(Diversity, Equity & Inclusion)」の取り組みを経営戦略として強力に推し進めていきます。多種多様な知と経験を有する人財の能力開発と積極的な登用および活躍機会の提供により、性別を問わず、あらゆる人が、その能力を最大限に発揮し活き活きと活躍できる職場環境を目指しています。
女性活躍推進
次世代法・女性活躍推進法 一般事業主行動計画
1. 計画期間
2025年4月1日から2028年3月31日までの3年間
2. 当社の課題
- 女性の職務配置に偏りがある
- ワークライフバランスの実現に向けた雇用環境の整備に課題がある
3. 目標と取組内容・実施時期
目標1:女性の職務領域拡大のため新職務への配置転換を行う(100名・3年間)
目標2:活躍環境の整備のため、月平均残業時間を年10%以上改善する
<目標1:取組内容・実施時期> 2025年4月~
- 職務領域拡大のための課題抽出と対策を検討、取組み状況のモニタリングおよびボードメンバーへの報告体制を整える。
- タレントマネジメントによる女性管理職候補層の可視化とプール、および計画的育成と登用を行う。
- DE&I項目のサーベイスコアについて改善状況をモニタリングする。
<目標2:取組内容・実施時期> 2025年4月~
- トップ発信のもと、各職場での業務削減の取組みを実施する。
- 効果的な取組みを全社で共有する。
- フレックスタイム制度の利用率を向上させ、効率的な働き方の実現に向けた社員の意識改革を推進する。
取り組み
- エリア限定総合職の創設
少子高齢化が進む中で、優秀な人財の確保と定着は企業にとって重要な課題です。企業の持続的な成長・発展を目指し、社員の多様な価値観を尊重した働き方を支援するため、「 エリア限定総合職」を創設します。これにより、転居を伴う転勤を希望しない社員に対し、地域限定型のキャリアパスを提供します。社員がそれぞれの事情に応じた長期的な視点での働き方を考えられるようになり、生産性の向上も期待されます。また、当社は国内外に多くの拠点を持っており、各エリアでの優秀な人財の確保にも効果が期待されます。
- 次世代女性リーダー育成研修
当社では、2023年度から、「次世代女性リーダー育成研修」を対象者の手挙げ式で実施しており、本研修は3カ年計画で、約30名の女性リーダーが参加しています。1年目にはキャリア・ビルディング、ロジカルシンキング、財務、戦略、リーダーシップといったビジネス知識を習得し、2 年 目 のプログラム「経営塾」では、その知識をもとにグループワークを行いました。各グループで、会社の経営課題を設定し、議論を重ね、その解決策を経営層へ提言しました。本研修は、女性社員自身のスキルアップにとどまらず、経営層がオブザーバーとして参加することで、女性活躍推進の重要性について理解を深める機会ともなっています。また、その研修内容を社内イントラや社内報等を通じて全社員に周知することで、女性管理職候補の認知と登用を促進しています。
- チーム制の導入
「次世代女性リーダー育成研修」で役員へ提言されたものの一つである「チーム制の導入」については、現在、実現に向けて社内で検討・整 備を進めています。具体的には、所属人員が多い部署においてチーム制を導入し、チームリーダーを設け、管理職の権限の一部を彼らに委譲してマネジメント経験を積ませる仕組みです。チームリーダーは女性に限定しませんが、女性の登用を推奨していきます。これにより、女性リーダーを輩出する土壌をつくります。