人財
人財マネジメント戦略
人財マネジメント戦略基本方針
多様な人財×挑戦・考動
社会が大きく変化する中にあって当社が持続的な成長と発展を遂げていくためには、お客様に感動を与えるイノベーションを創出し続けなければなりません。それには、「多様な知と経験」による「挑戦・考動」に「機会を提供」し「総力を結集」することが求められます。人事理念「挑戦し、考動する人財の育成」と人財マネジメントポリシー「挑戦・考動主義」を基に、人財マネジメントの領域を更に強化、拡大していくことで人的資本と組織資本というコアコンピタンスを強化し、企業価値向上を実現します。
山善の人財マネジメント戦略全体像

「人づくりの経営」を支える人事理念と人財マネジメントポリシー

変化の芽は必ず社会との接点である現場にあります。お客様のお役に立つためには、多様なその芽に現場で対応し、感動を生むような新しい付加価値を自発的に生み出さなければなりません。そのために、創業以来大切にし続けてきた「挑戦」と「考動」を自主自律で現場で実践できる人財を育てていくことが肝要だと考えています。人事理念である「挑戦し、考動する人財の育成」のもと、2021年に「挑戦・考動主義」と改定した人財マネジメントポリシーを軸に、高い目標や困難な課題への対応に自ら考え進取果敢に取り組む人財を育成し、それを後押しする企業文化を醸成していきます。
人づくりのアクションプラン”ともに”

多様な知と経験が活躍する土壌を整える~年功廃止宣言~
環境変化により生まれる多様なニーズに的確に対応するためには「多様な知と経験」が「結集」して新しい価値を創造していかなければなりません。全社員が互いに連携し活躍できる働きやすい環境を整えるために年功廃止を宣言しました。
「人を起点としたジョブ型の人財マネジメント」に変革させ、「適財・適職・適処遇」という当社ならではのダイバーシティ&インクルージョンを推進します。
年功処遇の廃止
- シニア処遇の抜本的改革
- 若手抜擢のための昇格制度
処遇の決定や昇格・昇進・抜擢登用において年齢や勤続・経験年数等の要素を全廃し、担っている役割や成果、ポテンシャルに基づき処遇することで、「より早く大きな役割を担い、より高い付加価値を生み出す場と機会を提供」し、個人の成長と会社の成長の両取りを図る狙いを制度として具現化しました。
女性活躍
- 総合職と一般職の統合
ポテンシャル・能力に応じて役割を与え、全ての社員がそれぞれの現場で成果を出すために存分に挑戦・考動できるよう、働き方改革の一環として社員区分を廃しました。全社員活躍を推進し、働き方改革を稼ぎ方改革につなげていきます。

専門職(プロフェッショナル)人財の育成と活躍
- 複線型人事制度の導入 高度専門力×マネジメント力
- 社内専門資格制度の新設
「マネジメント」と「専門職」という複線型のキャリアやポジションの選択肢により、「人を起点としたジョブ型の人財マネジメント」での適財・適職・適処遇を実現し、多様な知と経験の挑戦と考動を通じて多様な価値の創造を実現します。


人づくりのアクションプラン”未来を切拓く”

山善流目標管理制度の導入「挑戦・考動方針書/申告書」
現場で働く一人ひとりが「お客様のためにこうありたい、この仕事に取り組みたい」と自発的に挑戦・考動することで、初めて感動につながるイノベーションが生まれます。「今、何をすればお客様に喜んでいただけるか」は、お客様に直接お会いし、多様なご要望を直接的に深く理解している現場の一人ひとりが最もよく知っています。だからこそ「トップダウンの目標管理」ではなく、パーパス・ビジョンドリブンで自発的に自分の仕事目標を宣言し、その進捗・成果を評価に直結させる制度を整えました。

人事評価への考動哲学、コンピテンシー導入
山善には、創業以来脈々と受け継がれてきたDNAがあります。それは山善の考動哲学とも言えるものであり、社員は日々その実践を通じて職務を遂行しています。そしてこれは考動特性としても表れます。今回これを効率的に活用し、人財の育成を図るべく、各事業部で高いパフォーマンスを上げている社員にインタビューを実施し、そのうちいくつか共通する考動特性を抽出し、コンピテンシーとしてまとめ、コンピテンシー評価を導入しました。「会社が必要とする能力要件」をコンピテンシーとして明示することによって、社員が主体的に能力開発に取り組めるようにし、マネジメントの質を向上させ、育成につなげていきます。社員はこれを職務遂行の中で意識して模倣することにより、より早く成果につなげ、成長を実感でき、会社に貢献することで評価されるという善循環の仕組みを整えました。また、採用においてもコンピテンシーを取り入れています。今後も永続的に山善のDNAは継承されていきます。

取り組み
コンピテンシーの組織知化への取組み
挑戦・考動主義をグローバルに広げる
海外現地法人のナショナルスタッフへのパーパス・ビジョンの浸透を目的にアセアン支社(タイ、インド、ベトナム、フィリピン、シンガポール、マレーシア、インドネシア現地法人)や中国支社(上海、深セン現法)で共有会を開催し、社員それぞれがパーパスとビジョンを実感できるための意見交換や発表会を行う等、様々な取組みが実施されています。また、中国支社では現地主導の人財マネジメント変革プロジェクトを推進し、パーパス、ビジョンをナショナルスタッフ自身が自分ごとと捉えた深い議論を行った上で、あらためて組織・人財戦略を立案し、実践することにより、事業成長戦略の推進を持続的に加速させています。単に多様性を受け入れるだけの取組みではなく、「ともに、未来を切拓く」ために価値観の一致を目的とした当社ならではの人財マネジメントを今後もグローバルに展開していきます。

中国支社でのプロジェクトの様子

ヒンディー語に翻訳されたパーパス

タイ語に翻訳されたパーパス
※2024年10月時点の情報です。
ダイバーシティ
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進
当社は経営理念である「人づくりの経営(人を活かし 自業員を育成する)」のもと、「DE&I:(Diversity, Equity & Inclusion)」の取り組みを経営戦略として強力に推し進めていきます。多種多様な知と経験を有する人財の能力開発と積極的な登用および活躍機会の提供により、性別を問わず、あらゆる人が、その能力を最大限に発揮し活き活きと活躍できる職場環境を目指しています。
女性活躍推進
次世代法・女性活躍推進法 一般事業主行動計画
1. 計画期間
2025年4月1日から2028年3月31日までの3年間
2. 当社の課題
- 女性の職務配置に偏りがある
- ワークライフバランスの実現に向けた雇用環境の整備に課題がある
3. 目標と取組内容・実施時期
目標1:女性の職務領域拡大のため新職務への配置転換を行う(100名・3年間)
目標2:活躍環境の整備のため、月平均残業時間を年10%以上改善する
<目標1:取組内容・実施時期> 2025年4月~
- 職務領域拡大のための課題抽出と対策を検討、取組み状況のモニタリングおよびボードメンバーへの報告体制を整える。
- タレントマネジメントによる女性管理職候補層の可視化とプール、および計画的育成と登用を行う。
- DE&I項目のサーベイスコアについて改善状況をモニタリングする。
<目標2:取組内容・実施時期> 2025年4月~
- トップ発信のもと、各職場での業務削減の取組みを実施する。
- 効果的な取組みを全社で共有する。
- フレックスタイム制度の利用率を向上させ、効率的な働き方の実現に向けた社員の意識改革を推進する。
取り組み
次世代女性リーダー育成研修
人を起点とした経営への変革~女性がもっと躍動する山善へ。
一人ひとりがそれぞれの強みを最大限発揮し活躍する会社(ダイバーシティ)を目指して、手上げ方式で32名が参加した本研修では3カ年プログラムのもと、女社員のスキルアップ・マインドセットを行い、活躍領の拡大に取り組みます。キャリア・ビルディング、ロジカルシンキング、財務、ビジネスモデル、リーダーシップ等のプログラムの他、経営層との座談会を実施し、交流を深めました。また当該研修参加者の上司を対象としたダイバーシティマネジメントに関する研修も実施することで、「多様性を活かした組織マネジメント」や「女性管理職を育てるための思考と技術」といった知識を習得し、現場や上司の理解のもと、研修を受けた女性が真に活躍できる環境を整えていきます。
