当社は「変化対応業」であり、消費者のニーズや時代の変化に合わせて、付加価値を提供していくことが求められています。変化に合わせて、満足あるサービスを提供したい―。そんな思いから生まれた、新時代の一大プロジェクト「ZePlus(ゼプラス)」とは。プロジェクトを支える彼らは、どんな思いで仕事をしているのか、実態に迫ってみました。

Member

川崎 太暁 (総合職)

Motoaki Kawasaki
住建事業部
マーケティング部
1994年入社
副部長

古賀 昌和 (総合職)

Masakazu Koga
住建事業部
マーケティング部
2010年入社
室長

茶谷 直明 (総合職)

Naoaki Chatani
住建事業部
マーケティング部
2010年入社
係長

内野 薫美 (総合職)

Kumi Uchino
住建事業部
マーケティング部
2010年入社
主任

Chapter1

快適な住まいづくりのために、
これからの若手社員のために。
そんな思いから現社長が立ち上げた
新事業創生プロジェクト
“賢い家プロジェクト”が
すべてのはじまりでした。

2018年5月、山善はZEHのひとつ上をいく、山善オリジナルのコンセプト住宅「ZePlus(ゼプラス)」を立ち上げました。きっかけは、長尾社長が住建事業部の事業部長だったときにスタートさせた「Vプランプロジェクト」。
同プロジェクトは、
①住建事業部の社員の意識改革を求める
②若手社員に夢や希望を持たせ、進むべき道に明かりを灯す
③自主自立の部門環境を作る
という3点の狙いの下で、中堅社員が中期5ヶ年営業戦略を策定することがミッションでした。
その初期メンバーのひとりとして白羽の矢が立ったのが、現在、ZePlus事業を本部からサポートする川崎でした。「全国7営業部から2名ずつ、そこに私のような本部の人間が加わり、プロジェクトが始動しました。住建事業部と一口に言っても、エリアによって求められる住宅のカタチが異なるため、各営業部の代表者の意見を吸い上げる必要性がありました。どのエリアにも当てはまり、若手社員たちがモチベーションを持って取り組んでもらえるもの。その結果、商材単体ではなく、家づくりにトータルで携わるという見解に至りました」と当時を振り返ります。
プロジェクトメンバー内で検討を重ねた結果、スタートしたのが “賢い家プロジェクト”です。温室効果ガスの排出量削減が問題視される中で、戸建住宅におけるZEHの普及は最重要課題のひとつとして考えられていました。しかしながら、ZEHの市場は大手ハウスメーカーの独壇場。地域工務店はノウハウや人材などの不足により、省エネ技術が浸透せず、苦戦しているのが現状でした。「掘り下げてみると、工務店がZEHの導入に至らない理由は、山のようにありました。断熱性能を導き出す複雑な計算、光熱費とローンを合算したシミュレーションの活用、煩雑な補助金申請の手続き、ユーザー向け提案資料作成まで。工務店では難解と感じられている業務を山善が請け負えば、ZEH住宅の取扱いがスムーズになると考えたのです。これがZePlusの幕開けでした」。

Chapter1

大手ハウスメーカーでしか
扱えなかったZEH住宅。
これまで快適な住まいづくりをトータルで
サポートしてきた山善が加わることで
ノウハウ不足の工務店でも取り扱えるように。

“ZEHのひとつ上をいく”ZePlusは、「自給自足」「安心安全」「心地よさ」の3つの工夫を兼ね備えた部材をフルパッケージにすることで、現在のユーザーニーズに応えています。「住建事業部で主に扱っているのは、キッチン、浴室、給湯器、空調機、太陽光発電などの設備機器。ところが家一棟丸ごととなると、木材のプレカットや屋根、外壁といった構造躯体も合わせて付加価値を提供する必要があります。この検討には、相当悩みました。」と川崎。
それを高い次元で具現化するエキスパートとして加わったのが、前職でハウスメーカーの営業をしていた古賀、千葉で構造躯体の販売を行っていた茶谷。古賀は、「国策として、2020年までに新築注文戸建住宅の過半数でのZEHの実現を目標として掲げながらも、大手ハウスメーカーしか稼働できていないのが現状。そのお手伝いをしたいという思いは強く持っていました。今後、人口や市場の減少が考えられる中で、新しい分野のお客様と、独自の機能を持ち合わせた新しいメーカーを結び合わせ、新分野を開拓すること。それができたら絶対におもしろいと考えています」と話します。
一方、茶谷も「ZePlusは“ゼロエネルギーハウス+α”という意味。基準数値のみを達成したZEH住宅ではなく、ZePlusは当社独自の付加価値が加わった高水準・高付加価値の住宅です。具体例を挙げるとするなら、安心安全な耐震性能、電力リスクに備える電気の自給自足、断熱性能が格段に良いので快適に過ごせることが特徴です。その商品力とは別に、耐震基準などの簡易計算、販売活動など工務店では難しいソフト面もサポートしていきたいです」と語ります。
ZePlusに加盟していただいた工務店に対して、10年間の住宅設備延長修理保証を付けたり、無償で光熱費シミュレーションを提案できる等、商品だけでなく販促支援ツールをサポートできるのも“プラス=付加価値”。それは住宅購入をするユーザー様への“安心感”にも繋がっています。

Chapter1

新築市場で
新しいプラットフォームを構築し、
ユーザー様に付加価値を
提供することがテーマ。
これまでにない営業手法が求められるため、
社員の経験を合わせながら、
試行錯誤の繰り返しです。

プロジェクトの舵を切ったものの、住建事業部で家一棟を扱うのは初めてのケースとなり、「仕組みを作る」「社員のスキルアップを図る」の両面で困難を極めました。そのひとつが、断熱・省エネ・創エネの3つの基準を満たすためのハード面でした。たとえ高断熱の構造体をベースにしていても、窓の大きさや間取りひとつでZEHに対応できないことがあります。幸い、川崎と古賀は2級建築士の資格を持っており、建築基準法に精通していたこと。設計会社とタイアップを行うことで、プロの意見を取り入れながら、ZEHの基準を満たす住まいをカタチにしていきました。
また、山善=設備機器というイメージを覆すために、神経をすり減らすようなタフな交渉も行いました。「ZePlusの価値をPRしながら取引実績のない仕入先に協力を仰いだり、工務店に興味を持っていただくのも並々ならぬ努力が必要でした」と茶谷。近道はない、足を使うのみ―。プロジェクトメンバーは新しいパートナーとの関係づくりのために、足しげく現場へと足を運んで交渉を行いました。古賀は「家を建てたことが無い若いメンバーも多数いる中で、ZePlusのメリットを理解してもらい、メーカー様、工務店様にアプローチできるようになるまでの仕組みを作るのは一苦労でした」と当時を振り返ります。
もちろん現在も、年2回の建築基礎研修や外部の専門業者による研修などを通して、営業マンのスキルアップを図っています。「机上の勉強に加え、建設現場に足を運ぶなどして、日々努力してもらっています。だからこそ、大工など現場関係者と対等に話をすることができる、現場のイロハを理解できる人材づくりを目指しています」と川崎。そこで新たにプロジェクトメンバーに加わったのが、内野でした。内野は「元々東京でリノベーション事業の業務を行っており、2017年10月の異動でプロジェクトに参加しました。当初は新築住宅の知識はほとんどありませんでしたが、諸先輩や関係会社の方々に質問し、実務を通して知識を習得していきました」と語ります。

Chapter1

「家電の山善」「商社の山善」から
「住まいをトータルでプロデュースする山善」へ。
プロジェクトメンバーの並々ならぬ情熱が、
新しい可能性をもたらします。

「営業社員も十人十色。建築の知識がある人もいれば、まだまだ勉強段階の人もいるわけですから、温度差のある営業社員を統率し、知識を高いレベルで平準化させるのは課題のひとつ」と古賀。それを補完するため、さらなるスキルアップに挑戦する社員に対して、資格を取得するためのバックアップを行っています。
また、“商社の山善”“家電の山善”に続く、“住まいの山善”という新たな顔として作り上げていくのもミッションです。「ZePlusは、国策(ゼロエネルギー化への取り組み)と、ユーザー様のメリット(光熱費を抑えて、快適に生活する)の双方をカタチにするプロジェクトです。事業部としては、新しい分野が切り拓けるほか、社員の人間力の強化につながるというメリットも考えられます」と川崎。茶谷も「ZePlusは住建事業部にとって、新しいプラットフォームです。当プロジェクトを成功させることで、ユーザー様や得意先に新しい一面をアプローチできると同時に、社員が夢をもって活躍できる事業部作りができると信じています」と意気込みます。
モノを仕入れて販売する中間調整役として商社が成立するのは、もはや過去の話。これからは仕入れたものに付加価値を加え、販売するビジネスモデルが浸透していきます。山善は今、単にモノを販売する会社から、世の中の変化に対応した「変化対応業」として変革を求められているのです。「持続的に成長をできる企業を目指す中で、業界の裾野が最も広いのが住建事業部だと考えますが、まだまだ社内の中では規模が小さいのが現状です。ZePlusを通して新しい分野を切り拓き、将来的にはセグメントの中で最も大きなボリュームを担えるように邁進します」と川崎。「10年後、20年後を見たときに、単なる卸売業は淘汰されていくと考えます。そのとき生き残るために、川上から川下まで一体感を持った仕事を行います」と古賀も続きます。
住建事業部の挑戦は始まったばかりです。しかし、プロジェクトへの情熱がある限り、未来は拓けていく―。そう信じることが、「ユーザー様に役に立ち続ける価値のある会社の創造」に繋がるのです。


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