家庭機器事業部 SCM部 貿易業務課

久保 由衣

Yui Kubo

コロナ禍で中国からの輸入が遅延 その危機をどう打開したのか!? 

2022.01.14

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入社3年目にして、中国からの輸入業務を任される久保。現地メーカーとは、中国語でやり取りを行う。コロナ禍で大幅な発送遅延が発生しそうな危機を、自らコンテナを確保することで打開した。そんな久保にとって、仕事の「やりがい」とは。

海外からの輸入業務を任されているそうですが、具体的にどんな仕事ですか?

当社の商品は海外生産が多いので、その輸入貿易業務を行っています。私の担当は主に中国で、当社の日本の営業担当から発注依頼を受けたら、それを当社の現地法人や現地メーカー様に伝えて生産・発送してもらい、日本に納品します。

具体的な商品はインテリア、園芸用品、家電などの生活用品です。納品先は全国のホームセンター様やAmazon様をはじめとするネットショップ、そして当社には自社が出店・運営するネットショップもありますので、自社倉庫にも納品します。

何社ぐらいの中国企業とやり取りしているんですか?

私が担当する現地メーカー様は15社ほどで、その7割程度は現地法人を通してやり取りし、残りの3割は直接やり取りします。直接やり取りをするメーカー様とは、中国語を使います。基本はメールかチャットになりますが、急いでいるときや詳しい説明が必要なときは、電話を使うこともあります。


中国語はどこで習得されたんですか?

大学時代に半年間、中国に交換留学しました。また、帰国後に大学のプログラムを利用し、中国人留学生と毎日会話をして習得しました。


語学力を鍛えるために日本人の多い上海や北京を避けて重慶を選んだ。

語学力を鍛えるために日本人の多い上海や北京を避けて重慶を選んだ。

コンテナが確保できない…。「別の港から輸送しましょう!」

今の仕事で大変なことは?

海外からの商品仕入れ業務では、日本での「当たり前」が通じなくて、調整や交渉がうまくいかないケースが多々あります。例えば、中国では2月に旧正月の長い休みがありますが、休みが終わっても工員が職場に戻らず…。納期が大幅にずれ込むこともありました。

また、最近はコロナ禍による生産、発送の遅延に苦心しています。船のスケジュールが大幅に遅れたり、世界規模のコンテナ不足や急な運賃の値上げが発生したり、一時期はロックダウンによる工場閉鎖や物流が停止したりと、とても大変でした。


そういった問題には、どう対処していますか?

もちろんどうにもならないこともありますが、季節商品や期間限定商品など納期がずれると商機を逸して台無しになってしまう商品もあるので、できる限りのことはするようにしています。

2020年11月頃に、現地法人を通してやり取りするメーカー様からスチールラックを輸入する取引で、普段使っている港でコンテナが全く手配できなくなり、発送が遅れるとの連絡を受けました。でも、なんとかして納期に間に合わせたい。

この状況では全員がタイムリーにやり取りできるのがベストと考え、現地法人にお願いし、メーカー様、現地法人、私の三者でチャットグループを立ち上げてもらいました。

そこではどんなやり取りを行いましたか?

どんな経路で発送するか、あらかじめメーカー様ごとに契約を結んでいるのですが、今回は自分でも現地の最新情報を調べて、発送経路を提案しました。別の港でコンテナを押さえられることが分かったので、トラックで別の港まで運び、コンテナに積むようお願いしました。どうしても遅らせたくなかったので、乗せる船の便もこちらで把握し、どの船に何を乗せるかを一コンテナ、一コンテナ、チャットですりあわせました。


責任の大きな仕事だからこそ、緊張感を持つ

結果、納期には間に合いましたか?

はい、おかげでなんとか間に合いました! かなり難しい状況だったので、調整を重ねて無事納品できたときは、本当に嬉しかったですね。ちなみに、現在でも生産の遅れやコンテナ不足は発生し続けていますので、出荷ごとに調整や交渉を行っています。

この仕事をする上で、大切にしていることは何ですか?

社歴が浅いにもかかわらず責任の大きな仕事を任されているからこそ、緊張感を持って臨んでいます。何かミスが起きたとき、自分だけならまだしも、たくさんの人に迷惑がかかってしまいますし、莫大な損失が発生するリスクもあります。そうならないように細心の注意を払い、できる限り作業の見直しをするようにしています。


この仕事をしていてよかったと思うときは?

自分が輸入を担当した商品を実際にお店で見たり、友人が使っているのを見たりしたときはテンションが上がります。友達には「それ、私が輸入した商品!」と、思わず言ってしまいます(笑)。


園芸用の延長コード。久保が初めて直接やり取りした海外メーカーのもので、思い入れが深い。

園芸用の延長コード。久保が初めて直接やり取りした海外メーカーのもので、思い入れが深い。

山善でどんな将来像を描いていますか?

私が所属する課の先輩方が、貿易知識が豊富で、他部署からもすごく頼りにされています。自分もたくさんの知識を身に付け、どんな仕事もこなせるようになって、先輩方のように頼られる人になりたいです。

また、海外に赴き、輸出する側の業務にも就いてみたいですね。中国ならではのスピード感やダイナミックさにも魅力を感じています。その後は、商品開発にも興味があるので、いつか携わってみたいです。先輩を見ていると大変そうな半面、やりがいも大きそうだなと感じるので、ぜひ自分も挑戦してみたいです。


※このインタビューは2022年12月に行いました。部署名・役職等は取材当時のものです。

家庭機器事業部 SCM部 貿易業務課 久保 由衣
PROFILE
久保 由衣

19年4月に新卒入社し、家庭機器事業部 SCM部 貿易業務課に配属。営業部から依頼を受け、海外メーカーに商品を発注し、全国各所に納品する業務に就く。中国語を学ぶきっかけは、高校時代にアルバイト先で出会った中国人の先輩がとても良い人で、中国に興味を持ったことから。

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