電気料金高騰の中、

「電気代0円家電」にチャレンジ

社会課題を「バッテリー」で解決へ。

家電シリーズ「ELEIN」が登場!

2024.05.31

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日本の消費者を取り巻く、一番大きな課題となりつつあるのが、「電気料金の高騰」だ。現代社会において、「電気の利用」は文明的な生活を送ることや快適さの追求だけでなく、命を守る意味でも欠かせないものとなっている。新型コロナ感染症やウクライナ戦争などに起因する化石燃料エネルギーの価格高騰により、この2年間、電気料金は右肩上がりに上昇し、2024年6月からは更なる大幅値上げが進んでいくことになるなど、電気料金の高騰は「今そこにある危機」として、生活を脅かすレベルまで達している。この社会課題に対して、これまでのノウハウとアイデアを活かし、ものづくりで挑む山善のチャレンジを紹介したい。

太陽光エネルギー活用の共通バッテリーが
社会課題解決のカギ
新シリーズ「ELEIN(エレイン)」を発表


2024年5月15日、山善は共通のリチウムイオンバッテリーで動く家電シリーズ「ELEIN(エレイン)」を発表した。「ELEIN」は、リチウムイオンバッテリーと太陽光エネルギー活用を組み合わせた新たなシリーズ。6月上旬以降、第1弾として扇風機やスポットクーラーといった家電や、ポータブル電源、ソーラーパネルなど計16アイテムを順次発売する。


「ELEIN」は、「ELECTRIC」の「ELE」と「IN」を掛け合わせた造語。電気を介してさまざまな家電をつなぎ、生活の可能性を広げたいという想いが込められている。



山善は、工場内で使われる機械や工具を扱う生産財と、住宅設備機器、建材、家具や家電などを扱う消費財の専門商社。1947年の創業時より「革新と創造」をキーワードに挑戦を続けており、1978年家庭機器事業部が誕生。工具部門の販売ルート拡大のため、ホームセンターに電動工具等の販売を開始した。2024年時点では、扇風機や暖房機器、生活家電、健康機器、アウトドア用品など約4万点の商品を取り扱っている。
売上高(連結)は5,068億円(2023年度)で、そのうち家庭機器事業部の売上は4年連続で1,000億円を超えている。

近年は、「減煙焼き肉グリル XGRILLシリーズ」や「洗えるサーキュレーターシリーズ」、「“どこでも電気着る毛布”くるみケット」などヒット商品を次々と生み出しているので、ご存じの読者も多いだろう。

社会の課題を山善の強みで解決する


取締役 上席執行役員 家庭機器事業部長 中山 尚律

会見の冒頭は、取締役 上席執行役員 家庭機器事業部長・中山 尚律が登壇、「家庭機器事業部で徹底しているのはユーザーに寄り添う商品開発。『電気代を抑えたい』『環境に配慮したい』『災害への備えが必要』といった消費者と社会の声に応えたのが、新しい家電シリーズ『ELEIN』です」と話す。



近年は企業も消費者も、節電タイプ+環境配慮の商品やサービスを求める傾向にある。その背景には、電気料金の高騰とサステナビリティ意識の向上がある。

電気料金はここ2年弱で、約1.4倍に上がっている。さらに2024年6月より、国内の大手電力会社10社で電気料金の大幅の値上げが見通されている。また、世界全体が脱炭素に取り組む中、太陽光パネルを設置した創エネ住宅も増加傾向にある。東京都では、新築住宅に太陽光パネルの設置を義務化する条例が成立した(2025年4月から施行予定)。


また、1月の能登半島地震の影響もあり、防災に対する意識が更に高まっている。災害への備えとして水や簡易トイレなどを揃えている人も多い。今注目されているのが、「停電」への対策だ。

地震や台風といった自然災害によりライフラインがストップすると日常生活に制限がかかり、状況によっては命に関わる問題となる。スマートフォンの充電が切れてしまうと、情報を得ることも家族と連絡を取ることも難しくなる。冷暖房が使えない場合は熱中症や凍死につながる恐れがある。


また、消費者の「社会課題の解決につながる商品やサービスを購入したい」、と考える「エシカル消費」に対する意識の高まりからも、脱炭素に対応した商品開発への対応も、メーカーには求められている。



これらの、電気料金や災害時の備えといった悩み・不安を解決に導く家電シリーズが「ELEIN」だ。

「ELEIN」シリーズの特徴

☑太陽光エネルギーを有効活用できる
☑共通バッテリーに蓄電できる
☑バッテリーは、対応するすべての家電に使える

つまりは、太陽光エネルギーを蓄電したリチウムイオンバッテリーを活用することで、電気代が無料で使用でき、脱炭素や災害対策にもつながる、これまでにない家電シリーズとなる。



なお、パック式のリチウムイオンバッテリーは、現在では主に工具・園芸用品で使用されているが、山善は、家電から家具、アウトドア、防災用品など様々なジャンルで約4万点もの商品を取り扱っている。それら幅広いジャンルの商品に、今回開発したバッテリーを掛け合わせることで業界最大規模のバッテリー家電のラインナップをめざす。

おうちの中でもアウトドアでも使える、「運べる家電」


家庭機器事業部 第1商品統括部 商品企画1部 MD2課 村上 幸輔

続いて、家庭機器事業部 第1商品統括部 商品企画1部 MD2課・村上 幸輔より、商品ラインナップについての説明とデモンストレーションがおこなわれた。

「『ELEIN』シリーズすべてに共通するリチウムイオンバッテリーは、モバイルバッテリーとしても使用可能。バッテリー対応家電はコンパクトクーラー、扇風機、工場扇などを皮切りに、様々な家電アイテムを追加予定。持ち運びできることも特長です」と村上は説明した。


コンパクトクーラーは脱衣所などクーラーがない場所やベランダのほか、アウトドアシーンではテントや車の中でも使うことができる。また、災害などによる停電時にも活躍が期待できる。扇風機は昼間充電したバッテリーでどこにでも持ち運んで使え、工場扇は電気のない屋外の作業現場や農業用ビニールハウスでの利用に最適だ。


ポータブル電源は、ソーラーパネル、シガーソケット、ACアダプタで充電ができるタイプ。リン酸鉄リチウムイオン電池を使用しているため、寿命が長い、耐熱性が高い、放置していても電気量が失われにくいという特長に加え、天面にスマートフォンを置くだけで充電できるワイヤレス充電機能も搭載する。


2つ折りにでき、持ち運びが簡単なソーラーパネルにも注目したい。パネル同士を並列につないで拡張できるのも特長のひとつ。おうちの外なら、ポータブル電源とソーラーパネルを繋いでソーラーパネルで電気を作りながらコンパクトクーラーを使用することも可能。マンションでもベランダや日の当たる窓際におけるサイズ感で、重量も100Wサイズで3.4㎏と持ち運びが可能だ。外出中の昼に充電し、帰宅後にバッテリーを使用すれば電気代が格段に抑えられるだろう。
また、ポータブルソーラーパネルはわずか0.4kgの重さで、まさに移動しながらの利用ができる。付属のカラビナを使ってリュックサックに吊り下げれば、歩きながら約3時間でスマートフォンが充電できる。

今後は対応家電を拡充し、
エコで便利な“未来の世界”を創る


「ELEIN」シリーズは今後、保冷温庫や、バッテリー4個を一度に充電できる「充電ステーション」など、商品の拡充を予定している。将来的には、バッテリーをすべて共通にし、おうちの中のあらゆる家電をバッテリー対応にする未来図を描いている。
「『ELEIN』のバッテリーはTypeC充電にも対応しているので、電力の出力が異なる海外でも特殊な充電器を使わずに利用可能です。3年後に売上20億円、将来的には100億円の売上を目標とし、世界中の方々に利用していただきたい」と中山は抱負を語る。

電気代をゼロに近づける。日々の暮らしでも、アウトドアシーンでも、災害時でも使える。しかも環境に優しい。私たちの生活を豊かに、そして楽しくしてくれる家電シリーズ「ELEIN」に、今後も注目いただきたい。

特設サイトはこちらから
https://book.yamazen.co.jp/lp/elein/

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