厳しい経営環境から抜け出すのにおよそ10年。同じ失敗を繰り返さず、新しい時代に見合う会社実現に向けて大胆な経営改革に乗り出した。個々人の能力依存から組織による安全、安定、安心による経営へ。「ゼウスプラン」の名の元、社員個々の能力アップと組織の充実、金融強化が打ち出され、新たなステージに向けての経営改革が進められた。
平成3(1991)年4月、山本猛夫は社長職を後進に譲り会長に就任。VI(ビジュアル・アイデンティティ)導入によるコーポレートロゴの刷新、大阪新本社ビルの竣工と、新たな時代の始まりを見届けるかのように、同年6月16日、急性呼吸不全のため逝去。享年70であった。
山本猛夫が遺した「切拓く」精神と「考動力」は山善のDNAとして社員に脈々と受け継がれ、今日の山善の発展の礎となっている。