創業者 山本猛夫

創業者 山本猛夫が残した心に響く言葉の数々を人生訓と経営訓にわけて紹介。人生の悩み、迷い、不安など壁をつきやぶるエネルギーがここにある。
  • 略歴
  • 大正10年(1921)3月福井県生れ、昭和22年(株)山善創業、異色経営による急成長が注目されモデル小説「どてらい男」に。平成3年没(享年71歳)。同年「正五位叙位、勲三等瑞宝章受章」

人生訓

  • 「自分を谷底へ突き落とせ、そして自分で這い上がれ」
  • 生ぬるい環境に自分を置くと進歩はない。あえて自らをどん底へ落とし、闘い這い上がってこそ真の力がつく。
  • 「青春とは肉体ではない」
  • 肉体的な青春なら牛や馬にでもある。精神面の青春は自分で作れ。肉体的に老化現象をおこしても、精神的に青春を持て。
  • 「人生は自力で泳ぎ渡れ」
  • 人が大きな目的に向かって進めば何回となく壁にぶつかり、挫折を経験する。つまり行動~失敗の繰り返しである。だからといって他人に依存し、他人に頼った生き方は厳に慎まなくてはならない。頼れる人がいなくたったとき、必ず破滅する。要は、人生は自分で、自分の力で泳ぎ渡れということだ。
  • 「知力・体力・努力の三力に磨きをかけろ」
  • 「知力」は前向きに勉強していかなくては向上がない。「体力」は健康、身体の鍛練があって初めて強化される。「努力」は創造であり根性にもつながる。
  • 「有言実行-自分がやろうとすることを第三者に言い切れ」
  • 自信のない者は公言できない。やろうと思っているだけだ。伸びようとすれば第三者に言い切ること。これによって実行と反省と努力が身につく。
  • 「おだてられたら怒れ」
  • おだてられて喜ぶ人間はダメな凡人。おだてられたら逆に怒るべきだ。逆に人に叱られたり注意を受けることは、本来、自分の宝であり、感謝すべきことである。
  • 「他人から自分の悪いところを指摘されたら礼を言え」
  • 人間だれしも悪いところを持っている。しかし、意外と自分では気がつかない。他人が自分の悪いところを直すために指摘してくれたのだから、怒るどころか、礼を言うべきだ。また、自分から悪いところを直す意志のない人間はダメである。
  • 「運命とは自分で切拓いていくものである」
  • 運命は自ら求め、切拓いていくのもで、与えられるところに決して満足なものはない。すべてに前向きの姿勢でぶつかっていくべきだ。
  • 「なにごとも善循環させていくことだ」
  • 悪い条件下では、すべて悪い方へいってしまう。逆に良い方へ向かえばすべてが思うように回転する。これは努力と誠意でできることだ。
  • 「知恵は体験で生まれる」
  • "今日から明日への改革""生産性の向上"こういうものは提唱だけでは意味がないし、受け売りはなおのこと価値がない。真の知恵は、自ら渦中に飛び込み、体験することだ。
  • 「経験から出た言葉には耳を傾けろ」
  • 理論はしょせん仮定にしか過ぎない。その点、経験から出てくる話しは分かりやすく、十分な価値があり、進んで耳を傾けるべきだ。
  • 「他人と同じようなことをしてはいけない。
  • 進歩・発展の盲点はそうした安易な気持ちにある」
  • 他人と同じことをしていると、他人と同じような結果を迎える。他人のとらない生き方を選ぶことが個人であれ企業であれ、進歩・発展のチャンスである。"現状のまま"というのは後退を意味する。
  • 「学力が伴って初めて学歴の意味がある」
  • 学力をつけず学歴だけを持って卒業してくるのが今の風潮。学問は本来、自分で金を払ってするものだから、学力が身につかないといえる。社会人(商売人)になってこそ真の学力が養える。
  • 「時間を過ごすのと時間を充実させるのとは大きく異なり、人間の生き方を変える」
  • 仕事の内容にかかわらず、仕事をする基本的な姿勢の問題であるが、その充実感の違いが人間の生き方、人生を変えてしまう。
  • 「肉体の使用には限界があるが、頭の使用は無限である」
  • どんな健康な体でも無理をすれば病気になり回復不能にもなるが、知恵は入れても汲んでも限界がない。何ごとにも頭を使うことだ。

経営訓

  • 「仕事はその場で完全にやってしまえ」
  • 明日とか後に回すといい仕事はできない。その場でやりとげる習慣を身につけるべきだ。
  • 「上司や同僚に気を使うために会社へ来るな」
  • 自分の仕事が何かを考え、それに全力を尽くすべきで、人に気を使う必要はない。ただし、自分の悪いところを指摘されて腹を立てるのは反省すべきである。
  • 「時間を会社に切り売りしてはならない。能力を切り売りすべきだ」
  • 時間だけを気にしていたら進歩はない。能力はすべて出せば、さらにレベルの高いものが生まれてくる。
  • 「自分の発案、提案によって職場や仕事に何かを残すべし」
  • 資料の収集、ファイルなど些細なことでも運営の合理化や仕事の充実に何をどうすればよいか常に考え、「私のやったもの」を残さなければ働いている意味がない。
  • 「給料は本人が決定するもの」
  • 人間はみんな平等。だから給料というものは社長が決めるものではなく、業績に応じて本人が決定するものだ。
  • 「職能人の基本的な姿勢は"おいあくま"」
  • おいあくまの"お"は"おこるな"、"い"は"いばるな"、"あ"は"あせるな"、"く"は"くさるな"、"ま"は"まけるな"。職能人はこれを基本に行動すべきである。
  • 「商売における共存共栄は対等の立場で堂々と取引することから始まる」
  • 自分の会社のことだけ考えていてはいけない。相手のことを考え、対等の立場で堂々と品物をもらい、堂々と金を払うべきである。だれに対してもペコペコしてはならない。
  • 「会社や人にとって重要なのは現在と未来をどう生きるかである」
  • 会社は過去が立派であってもそれは単に歴史にしか過ぎない。人も同様、重要なのはすべて現在と未来に対しどのように対処し生きるかである。
  • 「職能人は実行家でなくてはだめだ。そして公正な評価を受けるべきである」
  • 立派な教育がありながら活かしていない人間が多い。理屈だけの人間が多い。商売人は自分本来の商売を通じ、経済界や会社に貢献するのが本筋であり、その評価は公平ではなく公正である。公平は「自由平等」の人権主義に立ったもので、商売や職能人の評価には「やった者が報われる」……これが公正というものだ。
  • 「これからの会社は資本・経営・労働の三者共存共栄の運営を進めるべきである」
  • 旧来のように資本家と経営者、そして労働者が対立していてはなにも生まれない。三者が一つになって会社を運営(連帯運営)してこそ、真の発展があり、新しい姿である。また、これはメーカー、ディーラー、ユーザーの取引関係についても同様で、協力関係をもって初めて共存共栄が実現する。
  • 「人権の平等は、良くやった者が、それに相当する報酬を受けることである」
  • 人間の平等と人権の平等は違う。良くやったもの者が報われる、これが人権の平等である。年齢、キャリア、学歴に関係ない。あるのは能力のみだ。